『PRIDE』の想い出~産業医はプロレスラー?~

 

所長の高田です。

 

今回のブログは、本当にただの雑談です。

 

 

今日・明日と我が名古屋では『どまつり』という大きなイベントが開催

されていますが、明日アメリカ・ラスベガスでは世界的なイベントが

開催されます。

 

 

「フロイド・メイウェザー VS コナー・マクレガー」

 

 

ボクシングの49戦無敗の絶対王者と、総合格闘技UFCのスーパースターと

のボクシングマッチです。

 

ボクシングの絶対王者と、総合格闘技の王者とは言えプロボクシングの

試合経験の無い選手との試合に、当然ながら賛否両論が凄まじいですが、

今日見たイギリスのBBCでもこの試合が特集されていて(マクレガー選手

がアイルランドの出身ということもあるでしょうが)、世界的な注目を

集めています。

 

 

でも個人的にはそんな競技論に基づいた賛否両論よりも、初代タイガー

マスク・佐山聡が創始した総合格闘技シューティングの選手が、ガラガラ

の後楽園ホールでオープンフィンガーグローブをつけて試合をしていた

80年代後半、第1UFCの初オクタゴンで素手と柔術着で試合を行い、

圧倒的強さで優勝したホイス・グレイシーの90年代前半の衝撃といった、

総合格闘技の黎明期をリアルタイムで観てきた自分にとっては、

総合格闘技というジャンルが、ボクシングを凌駕しようという怪物級の

ジャンルになったことに、感慨深さと時の流れを感じさせられました。

 

 

日本でも90年代後半から約10年間、総合格闘技の大会が大人気でした。

 

その大会の名前は

 

 

PRIDE

 

  

先日、人間ドック学会で埼玉県の大宮に行ってきましたが、宿泊した

ホテルがある「さいたま新都心駅」のすぐ目の前に、さいたまスーパー

アリーナという大会場があります。

 

ここにPRIDEの大会を、昔観に行きました。

 

16年ぶりにさいたまスーパーアリーナを観て、あの時の興奮を懐かしく

思い出しました。

 

 

PRIDEの第1回大会は1997年、プロレスラーの髙田延彦が“400戦無敗”

ヒクソン・グレイシーと、総合格闘技ルールで対決するためのイベント

でした。

 

当時大学生だった自分は、東京ドームでの大会を観に行くことが出来ず、

まだネット環境も整っていない時代でしたので、週刊プロレスの試合結果

速報ダイヤルに電話して、5分弱で髙田延彦が一本負けしたことを聴き、

ひどくガッカリしたことをよく覚えています。

 

髙田延彦がデビュー2年目からテレビ中継に出て、新日正規軍VS維新軍

55勝ち抜き戦に出場して大活躍する姿を観てきたプロレスファンの

自分としては、プロレスというジャンルの脆さに悲しくなりました。

 

 

しかしその年の12月、髙田延彦の弟子のプロレスラーが、日本で行われた

UFC日本大会で、体格も圧倒的に上だったブラジリアン柔術黒帯の選手

に、一本勝ちをして、

 

「プロレスラーは本当は強いんです!」

 

と、オクタゴンの真ん中で叫んでくれました。

 

その選手の名は

 

桜庭和志

 

 

 

その後から桜庭和志の奇跡の快進撃が始まり、それにつれてPRIDEの人気

も高まっていきました。

 

ちょうどその頃、アントニオ猪木に憧れて大好きだった新日本プロレスが、強さの追求よりはプロレスの枠に閉じこもるような試合ばかりして

いて失望していたこともあり、プロレスラーがリアルな試合で勝ち続けて

いく夢のようなシーンのとりこになり、PRIDEを熱心に観に行きました。

 

 

   PRIDE 51999429日 名古屋レインボーホール

 

・桜庭和志VSビクトー・ベウフォート

・髙田延彦VSマーク・コールマン  他

 

 

   PRIDEグランプリ2000決勝戦:200051日 東京ドーム

 

・桜庭和志VSホイス・グレイシー

・桜庭和志VSイゴール・ボブチャンチン

・藤田和之VSマーク・ケアー  他

 

 

   PRIDE 102000827日 西武ドーム

 

・桜庭和志VSヘンゾ・グレイシー

・石澤常光VSハイアン・グレイシー

・藤田和之VSケン・シャムロック  他

 

 

   PRIDE 1120001031日 大阪城ホール

 

・桜庭和志VSシャノン ザ・キャノン リッチ

・小川直也VS佐竹雅昭 

・髙田延彦VSイゴール・ボブチャンチン

・谷津嘉章VSゲーリー・グッドリッジ  他

 

 

   PRIDE 1220001223日 さいたまスーパーアリーナ

 

・桜庭和志VSハイアン・グレイシー

・藤田和之VSギルバート・アイブル  他

 

 

   PRIDE 152001729日 さいたまスーパーアリーナ 

 

・石澤常光VSハイアン・グレイシー

・桜庭和志VSクイントン ランペイジ ジャクソン  他

 

 

当時、福岡県の産業医大の学生でしたが、真剣勝負の舞台で必死に闘う

プロレスラーの姿に夢中になり、青春18きっぷや夜行バスを使って、

一生懸命会場まで観に行っていました。

 

 

まだ名古屋ではPRIDEの知名度がなく、ガラガラの会場で桜庭和志が当時

最強と言われていたビクトー・ベウフォートを翻弄して圧勝する姿に感動

しつつ、途中の休憩時間が40分間も取られたことに頭にきて、喫煙所で

タバコを吸いながら再開を待った、まだ喫煙者だった頃の PRIDE 5

 

90分間試合してホイス・グレイシーに勝利し、その後ももう1試合行う

という、信じられないほど過酷な試合をこなす桜庭和志に感動し、しかし

その試合があまりに時間がかかり過ぎたため、夜11時過ぎても全試合が

終了せず、結局東京駅からの夜行バスの時間のために最後の試合が見られ

ずに、しぶしぶ東京ドームを後にした PRIDEグランプリ2000決勝戦

 

高いチケット代で有名だったPRIDEで、一番安い席を買ったら正真正銘

最後列だった、冷房のない真夏の西武ドームで、プロレスラー・ケンドー

カシンこと石澤常光が、なすすべもなく敗れた姿に腰が抜けんばかりの

ショックを受けながらも、最後に桜庭和志が勝つ姿を観て、何とか帰宅

する気力を得た PRIDE 10

 

プロレスラー絡みの試合がズラリと揃い、PRIDE 6以来の参戦を果たした

当時最強の噂のあった小川直也の試合に興奮し、その試合の前に桑田佳祐

がリングで何故か歌ったことが記憶に残った、超満員の大阪城ホールでの

PRIDE 11

 

PRIDEも楽しみだったけれど、次の日のクリスマスイブに当時の彼女と

お台場デートをすることが楽しみで集中力を欠き、桜庭和志の試合しか

ほぼ記憶に残っていない PRIDE 12

 

大ショックを受けた西武ドームのリベンジマッチがあると聞き、さいたま

スーパーアリーナまで足を運び、プロレスラー石澤常光がハイアン・

グレイシーにリベンジした試合を見守った、大学生最後の夏休みだった

PRIDE 15

 

 

プロレスラーが現実の真剣勝負の世界で大活躍する夢物語の真っただ中、

ちょうど産業医大の大学生時代で、夢中になれる時間がたくさんあった

ことは本当に幸せでした。

 

今回のメイウェザーーマクレガー戦の話題や、桜庭和志がUFCの殿堂入りを果たしたというニュース、16年ぶりに見たさいたまスーパーアリーナ

などで、色々な想いや記憶が甦ってきました。

 

誤解を恐れずに言えば、臨床医が総合格闘家だとしたら、産業医は

プロレスラーのような存在だと、個人的には思っています。

 

臨床医は病気に勝つために様々な知識を駆使して、出来る限りの診察と

治療を懸命に行いますが、あくまで評価されるのは病気に打ち勝つという

アウトカムであり、その勝利は必ずしも保証されていないにも関わらず、

勝てなければそれまでのプロセスは、残念ながら評価されにくいです。

 

一方産業医は、怪我や病気を予防するという決まった目標はあるものの、100%予防する方法は神様ではない限り有り得ないので、アウトカムへの

評価は必ずしも絶対ではなく、むしろ安全健康のリスクに対して出来る

限りの配慮が出来たかどうかという、プロセスが強く評価される傾向が

あると思います。

 

どちらかがいい悪いではないかもしれませんが、医師は元々アウトカムが

絶対的に求められる、ガチンコの試合を行う総合格闘家のような存在で

あるため、良い試合を提供して観客を満足させるプロセスを第一とする、

プロレスラー的要素のある産業医という存在は、医師の間でも残念ながら

軽視・蔑視する傾向はあり、それが名義貸しの産業医のような、誠意の

無い医師が存在しうる要因になっているのではないかと思います。

 

ただ職業に貴賤になどなく、プロレスラーには、プロレスの世界で観客

喜ばせるために、人を惹きつけるプロレスの試合を命がけで突き詰める

現代のプロレスラーいれば、往年のアントニオ猪木のようにプロレスの

世界で精進しつつも、ガチンコの技術も身に着け見せかけだけではない

本当の強さプロレスラーの矜持としつつ、よりリアルな試合を観客に

提供して満足してもらおうとする、『ストロングスタイル』を標榜した

選手もいました。

 

正直、ストロングスタイルを目指すプロレスラーはもう出てこないと

思いますが、自分は産業医の専門性を発揮しつつも、産業医の世界で

本来備えておくべきガチンコ技術(健診・二次検査に関する臨床能力、

全人的に診るプライマリケア能力)の研鑽も常に積み、よりリアルな

『ストロングスタイル』の産業医活動を提供すると同時に、医療機関での

人間ドック健診活動にも貢献する、産業医の枠に留まらない真の予防医学の医師になりたいと思っています。

 

産業医大を卒業した純粋培養の産業医で、臨床医学の専門のバックボーン

の無い自分が、目標とする予防医学の医師像を自分の中で創り上げられた

のは、幼い頃から大学生の頃まで見てきた多くのプロレスラー達の、様々

な苦悩を秘めた生き様に触れることが出来たからこそだと思っています。

 

だからこれからも、地方巡業をして全国の人達を喜ばせるプロレスラーの

ように、自分も毎日地方の事業所や病院を回り、産業医として人間ドック

の医師として、少しでも多くの方達に喜んでいただけるように旅芸人の

ように生きていきたいと思っています。

 

そういった自分自身に多大な影響を与えてくれた、プロレスラー達に

改めて感謝しつつ、明日のメイウェザーーマクレガー戦を観ます。 

DAZNにとりあえず入ってしまいましたよ。

 

 

いやーたくさん書いた書いた。

誰も見ていないブログだからいいだろう。

 

 

先日参加した人間ドック学会の話は、また次に・・・。

 

高田労働衛

コンサルタント事務所

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