研究活動について徒然なるままに

 

所長の高田です。

 

 

ゴールデンウイークも終わりですね。

 

皆様はごゆっくりされたでしょうか。

 

 

私は病院にお見舞いに通ったくらいで、特にどこにも行っていませんが、やっぱり移動が無いというのは楽ですね、ホントに。

 

普段あちこち移動しているので、休みの日はすっかり車を運転したくなくなりました。

 

お蔭様で体が休まり、名古屋市内のハワイアンの飲食店でご飯も食べられましたし、良い休日でした。

 

 

あとは日本人間ドック学会から依頼されていた、学会誌への投稿論文の

査読や、8月の学術大会の口演発表演題の査読も全部終わりましたので、

この連休は有難かったです。

 

私は日本人間ドック学会の和文誌と英文誌の論文査読委員をさせていただいておりますが、今年に入って既に和文論文3本と英文論文1本の査読

依頼があり、今までにないハイペースで査読をしています。

 

ちなみに論文査読はほぼボランティアです。1回の論文査読で図書カード

1000円分をいただくのみですので。

 

だからお金を稼ぎたいとかではなく、純粋に人間ドック学会に貢献しよう

と思って仕事をしています。

 

日本全国に予防医学の啓発活動を行い、認知症や寝たきりを減らして健康

寿命の延伸に貢献し、少しでも人生の最後まで一人で元気に全員が過ごせ

るようになるための力になりたいというのが、私の医師のとしてのライフ

ワークです。

 

ですので、産業医活動で様々な地域の事業所を訪問して、健康講話や面談

指導を行うことは、結果として名古屋の一医師にしか過ぎない私が、病院

勤務では決して会うことの出来ない地域の人々に予防医学の啓発活動を

行うことになりますので、私は産業医活動を

「予防医学の往診」

と意味づけて、日々様々な地域の事業所を訪問しています。

 

また産業医活動と並行して、病院やクリニックで人間ドック健診活動を

行っていますが、これは産業医活動がいわば一次予防(疾病の未然防止)

に重きを置いている一方、人間ドック健診は二次予防(疾病の早期発見)

に重きを置いたものであり、全ての病気を未然に防ぐことは不可能です

ので、この活動も健康寿命の延伸には不可欠です。

 

今は愛知県の名古屋市と一宮市、岐阜県関市の病院とクリニックで

人間ドック健診活動を行っており、その地域の方々の予防医学活動に貢献

している自負はありますが、私の微力では出来ることは当然限られます。

 

そこで日本人間ドック学会における活動が重要になります。

 

人間ドック学会は学術団体ですが、『人間ドック健診施設機能評価』と

いう事業も運営しており、日本全国の人間ドック健診の質の確保に努める

活動もおこなっています。

 

人間ドック学会誌には、人間ドック健診に関する様々な研究論文が

日々投稿されてきます。

 

一般的に学術雑誌には査読者(Reviewer)が居り、複数の査読者が

投稿論文を、学術論文としての論理構成や倫理性・新規性・社会貢献性

などの点から、掲載に相応しい研究かどうかを判定します。

 

私も査読者として投稿論文について掲載の可否について意見しますが、

その際に出来る限り査読コメントはしっかりとつけるようにしています。

 

私が論文を雑誌に投稿した時には、様々な査読者から色々なご意見を

いただき、その都度必死に改訂し再投稿しましたが、その際に査読者から

愛情ある指摘事項をいただいたことが、非常に勉強になったので、

私も同じように査読を通じて出来る限りの助言をしたいと思っています。

 

そのことで人間ドック健診に携わる多くの方々のレベルアップに貢献し、また『人間ドック健診施設機能評価』のサーベイヤーとしても、様々な

施設で人間ドックの質の向上のための支援が出来れば、人間ドック健診

分野全体のレベルアップに少しでも貢献ができ、産業医活動と併せて、

日本全国予防医学の啓発に少しでも貢献出来ると信じていますので、

縁の下の力持ちとなるべく、人間ドック学会の活動を頑張っています。

 

 

ちなみに私も英文論文は何本か書きましたが、論文はやはり一度は

英文で書いてみた方が良いと思います。

 

日本語論文もいいのですが、日本語は言葉が煌びやかでごまかしが

効いてしまい、結果として論文構成がグチャグチャになってしまうことが

多いかなと、査読をしていると感じます。

 

英文論文を書く時はそのような煌びやかな言葉でごまかしが効かない分、論文構成がシンプルになり、研究を論理的に示しやすくなりますので、

科学論文を書く場合は、和文誌に投稿する場合でも、勉強として一度は

英文で書いてみることをお勧めします。

大変ですけどね。。。

 

ただ論文作成を通して培われる論理的思考は、人間としての成長に繋がり

ますし、また産業医活動に限定すれば、様々な要因が複雑に絡むこと

多い、メンタルヘルス活動にて大いに役立つと個人的には思います。

 

また名の通った英文誌に論文が掲載されると、日本を飛び越え世界中の

研究者に自分の研究論文を検索して見てもらえるという、非常に大きな

メリットもあります。

 

世界中の研究者に自分の研究論文が引用されるということは、間接的に

世界中の予防医学活動に貢献出来る可能性があるということであり、

この点に研究を行う意義があるかと思います。

 

日本だけでなく当然世界各国には様々な学術団体があり、それぞれが

科学論文を掲載した学術雑誌を発行しているので、研究の実施において

は、それらの雑誌から先行研究を調べながら進めていきます。

 

ただ先行研究を調べるにおいては、信頼度が高い雑誌であるという条件が

必要になってきます。

 

そのひとつの目安が「インパクトファクター(IF)」です。

 

インパクトファクター(IF)とは、学術雑誌に掲載された論文が特定の年または期間内にどれくらい頻繁に引用されたかを平均値で示す尺度で、

この数値が高いほど文献が引用された数が多い、つまり信頼度が高いと

判断します。

 

もちろん一つの目安であり、万能の評価指標ではありませんが、

超有名雑誌Nature」の IF38.1、「ScienceIF34.6です。

目がくらむような数値ですねぇ。

 

ちなみに私の論文が掲載された、ドイツの雑誌

International Archives of Occupational and Environmental health」 の掲載当時のインパクトファクターは、2.10でした。

 

産業保健分野はどちらかというとマイナーな分野なので、研究者の数が

そこまで多くないので、この2.10という数値でも結構高いんですよ。。。

(2015年のIFは2.061)

 

ちなみに我が国における産業保健関連の最大の学術団体である

「日本産業衛生学会」の英文誌「Journal of Occupational Health」の

当時のIF1.25(2015年のIFは1.446)、それより高いIFの産業保健

関連の外国誌に、私の産業精神保健に関する英文原著論文が掲載された

のは、私にとっては大きな誇りとなっています。

世間から見たらちっぽけな話ですが。。。

 

でもドイツの一応名の通った雑誌に掲載されたおかげで、年1回くらい

海外の雑誌から査読を頼まれたり、また自分の論文が他の国内外の研究者

引用されたという報告が、このように定期的に来ます。

 

 

大体年間45件、私の研究論文を国内外の研究者が引用したという報告が

来ます。

 

名古屋のこんなちっぽけな個人事務所の人間でも、海外の研究者と間接的

に繋がっているということは、人生って面白いなと思いますし、

私の研究が世界中の労働者の健康を守ることにほんの少しでも役立って

いれば、こんなに嬉しいことはありません。

 

今はなかなか論文を書くということが出来ていませんが、これからも

産業医活動以外の学会活動等にも携わり、我が国の予防医学活動に広く

貢献するという想いを強く抱いて活動していきたいと思っています。

 

高田労働衛

コンサルタント事務所

名古屋市中区丸の内2丁目 

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