学会発表報告(日本産業精神保健学会)

 

所長の高田です。

 

 

先週金曜の17日、大阪で開催された第23回日本産業精神保健学会での

一般演題の部で、口演発表をしました。

 

私が嘱託産業医として訪問している中小規模事業場のうち、東海地方に

本社を置く製造系企業様におけるストレスチェックの導入状況について、

事例検討という形で発表しました。

 

 

ちなみに先週は他に2つの学会に参加もしていて、1週間で仕事と学会で

愛知・岐阜・三重・東京・神奈川・大阪

の6つの県に行く強行軍でした。

 

今回の日本産業精神保健学会で、ストレスチェックの導入状況を速報で

報告したのは私のみで、それもストレスチェックの導入が初めてである

中小規模事業場の状況の報告および考察という点に、今回の発表の意義が

あったものと考えています。

 

 

厚生労働省は第12次労働災害防止計画において、メンタルヘルス活動を

行う事業場の割合を、平成29年には8割にするという目標値を掲げて

いますが、現状は6割程度に留まっています。

 

その最大の理由は、事業場の多くを占める中小規模事業場、特に従業員数

100人未満の事業場におけるメンタルヘルス活動が、伸び悩んでいる

という点があります。

 

今回のストレスチェックの導入は、労働者のセルフケアの促進を目的と

したものではありますが、中小規模事業場におけるメンタルヘルス活動を

促進させるための試金石となるものです。

 

ただ、今まで体系的なメンタルヘルス活動を導入していない事業場、

特に製造系の中小規模事業場はメンタルヘルス活動の導入が遅れがちと

いうことがありますので、今回、製造系の中小規模事業場における実際の

ストレスチェックの導入状況がどうなのか、ということを報告しました。

 

今回のような事例検討という研究の形は、一般的には研究の前段階で、

自分の調べたいテーマの傾向を探ると言った目的で行ったりもしますが、

メンタルヘルスの世界では、客観的評価法が確立していない以上、

他分野のように統計解析の優位性は必ずしも当てはまらず、それぞれの

ケースを丁寧に検討することも現実的には求められます。

 

従って、今回のような事例検討は必要であり、特に今回始まったばかりの

ストレスチェック制度については、様々な観点からのエビデンスを構築し

吟味していく必要があります。

 

そこで今回は、体系的なメンタルヘルス活動を今まで行っていなかった

製造系中小規模事業場におけるストレスチェック導入状況の報告とともに

 

「ストレスチェックを初導入するにあたって影響しうる要因」 

 

および

 

「ストレスチェック導入に伴う、事業場のメンタルヘルス活動の変化」

 

の2点についても、事例から併せて考察し報告いたしました。

 

今後もストレスチェックについては、中小規模事業場における産業医活動

の観点から検討を行い、学会の場で報告していきたいと思っています。

 

 

今回の学会発表は、実に8年ぶりでした。

 

平成22年に博士号をいただいてから、専属産業医から病院での人間ドック

専従医師への転身、そして当事務所の開設と、仕事面でバタバタしている

うちに、気が付いたらすっかり研究の場から遠ざかっていました。

 

今回の発表は事例検討という形でしたが、ずっと学会発表の場に戻りたい

と思っていましたので、ようやく念願が叶いました。

 

本当は今回の学会も、気が付いたら抄録提出期限が来ていたので発表予定

はなかったのですが、提出期限を1か月延期するという知らせがあり、

これは何かの運命だろうと思い、大急ぎで抄録を書き上げました。

 

文献を調べながら発表資料を作成したり、時間内に口演発表する練習、

発表当日の緊張感など久しぶりに味わう感覚ばかりで、嬉しかったです。

 

高田労働衛生コンサルタント事務所の所長として、今回初めて学会発表

出来たことを心から嬉しく思います。

 

 

I am back.

高田労働衛生コンサルタント事務所

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