産業医活動における健診関連業務

所長の高田です。

 

 

今日は祝日でしたが産業医先の事業所は稼働日でしたので、私も出勤して産業医活動を行ってきました。

 

三重県鈴鹿市の事業所ですが、今日のような休日は名古屋からの東名阪道の高速道路が渋滞するので、近鉄で行ってきました。

 

名古屋から最寄り駅まで1時間くらいですが、休日の朝の電車は空いているので、嫌いではありません。貴重な自習の時間になりました。

 

 

鈴鹿市の事業所では、社内で行っている健診の結果票作成や、その結果に基づく保健指導等の事後措置を担当しています。

 

健診の結果については、血液検査結果はコンピュータが、画像診断は外部専門医が、判定をそれぞれつけますが、最終判定を私が一つずつの項目についてつけていきます。

 

画像診断については前年と同じ所見もありますので、要精査判定のものについては過去の写真や精査歴を確認し、自覚症状や現病歴・既往歴・家族歴・喫煙歴等をチェックした上で、最終判定をつけるようにしています。

 

精密検査は受診者の方に身体的・精神的・経済的負担をかけますので、極力少なくしたいのですが、そうすると見落としのリスクも上がってしまいますので、そのギリギリのバランスを保つために、いつも神経をすり減らします。

 

血液検査結果については、一つずつの項目を見ていくよりも、メタボリックシンドロームに代表されるように、それぞれの項目がお互いに関連して数値が上昇している場合がほとんどですので、全体的な変化を見ながら判定を必要に応じて直していきます。

 

血液検査の生活習慣病関連項目の異常値のほとんどは、肥満や飲酒過多が原因になっていますので、再検査を指示する際には、闇雲に再検査をするのではなく、生活習慣の改善に繋げたいので、再検査前に保健指導を極力行うようにしています。

 

保健指導は私や看護師さんが行いますが、対象人数が非常に多いため、保健指導を行う優先順位を健康リスクの観点からつけていきます。

 

直接面談を出来ない健康リスクが比較的低い方については、予め作成した生活習慣病解消のための健康資料を添付します。

 

一方、非常に健康リスクが高い方については、企業の安全配慮義務の観点から、本人に直接業務状況を確認し、現状の就業が健康リスクを更に上昇させないかどうか、就業継続の可否や配置転換の必要性の有無を判断します。

この点が、病院やクリニックにおけるドック健診医と、企業における産業医との、最も異なるところになります。

 

その結果、健康リスクの観点から就業制限が必要と判断される場合も出てくることもありますが、御本人のためにも会社の生産性の維持のためにも、就業制限は極力指示したくありませんので、本人の業務継続への希望とその結果伴う健康リスク、そして企業の安全配慮義務の遵守、これらを総合的に勘案しながら、なんとか関係者全員が良い方向に向かうことが出来るよう、これもまた神経をすり減らす判断が求められます。

 

時にはやむを得ず、夜勤禁止や海外出張禁止などの判断をせざるを得ない場合もあり、社員さんの健康を守るためと言えども、社員さんの心情を考えるとやはりつらい瞬間で、産業医の難しさや責任の重さを強く感じる時です。

 

 

このように、産業医活動における健診関連業務というのは、産業医の健康管理業務の“コア”といっていいものではありますが、理想的な企業における健康管理は、社員一人一人が自ら進んで生活習慣に留意する

 

『自律的健康管理』

 

だと、個人的には思います。

 

 

健診の事後指導というと、どうしても強制感がつきまとってしまいがちですが、そうではなく、逆に社員さんから積極的に我々産業医に聴きに来ていただけるような状態になるのが、私個人の理想です。

 

そのためには我々産業医や事業所が、安全配慮義務の遵守を目指しながらも、もっと全員で、人生の楽しみとして健康管理に気持ちが向かうような、雰囲気や風土づくりに努める必要があると思います。

 

また産業医も、すぐに「安全配慮義務」という言葉を大上段から振りかざすのではなく、全員の健康と幸せを願うという医師の原点をしっかりと意識した上で、社員さんからの信頼を得ることが出来るよう、真摯に保健指導に取り組まなければならないと、いつも思っています。

 

そして社員さんが全員、自分から健診の結果を私に質問しに来てくれて、全員が自分から生活習慣に留意し、私の出番がなくなってしまうような事業所を、いつの日か作るサポートが出来るよう、これからも産業医である前に医師であるという初心を忘れず、コツコツやっていきたいと思います。

 

 

高田労働衛生コンサルタント事務所

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高田労働衛

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